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chkconfig: システムサービスランレベル管理

chkconfigは、System V initスクリプトを使用するシステムで、起動時に実行されるサービスのランレベル(runlevel)を管理するために使用されるユーティリティです。このコマンドを使用すると、特定のランレベルでサービスを開始または停止するように設定でき、システム起動時の動作を細かく制御できます。

概要

chkconfigは、System V initシステムでサービスの開始および停止動作を制御します。各ランレベル(0-6)に対してサービスのステータスを設定でき、システム起動時にどのサービスが有効になるかを決定する上で重要な役割を果たします。

主な機能

chkconfigの主な機能は以下の通りです。

  • ランレベルごとのサービス有効化/無効化管理
  • システムに登録されたサービス一覧とステータスの照会
  • 新しいSystem V initスクリプトサービスの追加と削除

主なオプション

chkconfigコマンドと共によく使われるオプションです。

サービスステータスの照会

サービス有効化/無効化

サービス追加/削除

生成されたコマンド:

コマンドを組み合わせてみてください。

説明:

`chkconfig` コマンドを実行します。

これらのオプションを組み合わせて、AIと一緒に仮想的にコマンドを実行してみてください。

使用例

chkconfigコマンドを活用した実際の使用例です。

全サービスのランレベル状態確認

chkconfig --list

システムに登録されている全サービスと各ランレベルでの有効化/無効化状態を確認します。

特定サービス(httpd)のランレベル状態確認

chkconfig --list httpd

httpdサービスがどのランレベルで有効になっているかを確認します。

httpdサービスをデフォルトランレベルで有効化

chkconfig httpd on

httpdサービスをシステムのデフォルトマルチユーザーランレベル(通常2, 3, 5)で開始するように設定します。

httpdサービスをランレベル3と5でのみ有効化

chkconfig --level 35 httpd on

特定のランレベル(ここでは3と5)でのみhttpdサービスが開始されるように設定します。

httpdサービスを全ランレベルで無効化

chkconfig httpd off

httpdサービスがいかなるランレベルでも自動的に開始されないように設定します。

新しいinitスクリプトサービスの追加

chkconfig --add myservice

/etc/init.d/myserviceスクリプトをchkconfig管理リストに追加します。スクリプトファイルは事前に存在している必要があります。

インストール

chkconfigは主にRed Hat系(RHEL, CentOS, Fedora)のLinuxディストリビューションでデフォルトで提供されます。他のディストリビューション、特にDebian/Ubuntu系ではchkconfigがデフォルトで提供されておらず、該当システムではupdate-rc.dやsystemctlなどの他のコマンドを使用する必要があります。

Red Hat系 (RHEL, CentOS, Fedora)

sudo yum install chkconfig
# または最新バージョンでは
sudo dnf install chkconfig

Red Hat系のシステムでは、以下のコマンドを使用してchkconfigをインストールできます。ほとんどの場合、既にインストールされています。

ヒントと注意点

chkconfig使用時の役立つヒントと注意すべき点です。

systemdとの比較

最新のLinuxディストリビューションでは、System V initの代わりにsystemdがデフォルトのinitシステムとして採用される傾向があります。systemd環境では、chkconfigの代わりにsystemctlコマンドを使用します。

  • chkconfig: System V initシステムでのサービス管理
  • systemctl: systemdシステムでのサービス管理(現代的な代替手段)

ランレベルの理解

Linuxのランレベルはシステムの動作モードを定義します。chkconfigを効果的に使用するには、各ランレベルの意味を理解することが重要です。

  • ランレベル 0: システム停止 (halt)
  • ランレベル 1: シングルユーザーモード (single-user mode)
  • ランレベル 2: マルチユーザーモード(ネットワークなし)
  • ランレベル 3: マルチユーザーモード(テキストベース、ネットワークあり)
  • ランレベル 4: 使用しない(ユーザー定義可能)
  • ランレベル 5: マルチユーザーモード(グラフィック環境、ネットワークあり)
  • ランレベル 6: システム再起動 (reboot)

注意点

重要なシステムサービスの設定を誤ると、システム起動に問題が発生したり、セキュリティ上の脆弱性が生じたりする可能性があります。変更を適用する前に、常に慎重に検討し、必要に応じてバックアップを実行することをお勧めします。


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