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dig: DNS情報の取得

dig (Domain Information Groper) は、ドメインネームシステム (DNS) サーバーに問い合わせて、ドメイン名、IPアドレス、メール交換器レコードなど、さまざまなDNS情報を取得するために使用される強力なコマンドラインツールです。ネットワークの問題解決やDNSレコードの確認に不可欠です。

概要

digはDNSサーバーに直接問い合わせを送信し、特定のドメインに関するさまざまなDNSレコード(A、AAAA、MX、NS、CNAME、TXTなど)を取得します。デフォルトでは`A`レコードを取得し、特定のレコードタイプを指定することもできます。

主な機能

  • さまざまなDNSレコードタイプ(A、AAAA、MX、NS、CNAME、TXTなど)の取得
  • 特定のDNSサーバーを指定した問い合わせ
  • 逆引きDNS検索(IPアドレスからドメイン名を探す)
  • 簡潔な出力形式のサポート
  • DNS問い合わせの応答時間と詳細情報の提供

主なオプション

digコマンドは、さまざまなオプションを通じて問い合わせ方法と出力形式を細かく制御できます。

クエリタイプと対象

出力制御

生成されたコマンド:

コマンドを組み合わせてみてください。

説明:

`dig` コマンドを実行します。

これらのオプションを組み合わせて、AIと一緒に仮想的にコマンドを実行してみてください。

使用例

digコマンドのさまざまな活用例です。

基本Aレコード取得

dig google.com

google.comのIPアドレス(Aレコード)を取得します。

MX(メール交換器)レコード取得

dig google.com MX

google.comのメールサーバー情報を取得します。

特定のDNSサーバーを使用して取得

dig @8.8.8.8 naver.com

Google Public DNS(8.8.8.8)を使用してnaver.comのAレコードを取得します。

逆引きDNS検索

dig -x 8.8.8.8

特定のIPアドレス(例: 8.8.8.8)に対応するドメイン名を取得します。

簡潔な出力

dig google.com +short

google.comのAレコードを簡潔に出力します。

応答セクションのみ出力

dig google.com +noall +answer

google.comのAレコードのうち、応答セクションのみを出力して不要な情報を削除します。

インストール

digはほとんどのLinuxディストリビューションで`dnsutils`(Debian/Ubuntu)または`bind-utils`(CentOS/RHEL)パッケージの一部として提供されます。デフォルトでインストールされていない場合は、次のコマンドを使用してインストールできます。

Debian/Ubuntu

sudo apt update && sudo apt install dnsutils

aptパッケージマネージャーを使用してインストールします。

CentOS/RHEL/Fedora

sudo yum install bind-utils\n# または\nsudo dnf install bind-utils

yumまたはdnfパッケージマネージャーを使用してインストールします。

ヒントと注意点

dig使用時の役立つヒントと注意点です。

よく使われるレコードタイプ

digで取得できる主なDNSレコードタイプです。

  • A: IPv4アドレス
  • AAAA: IPv6アドレス
  • MX: メール交換器
  • NS: ネームサーバー
  • CNAME: 正規名(エイリアス)
  • TXT: テキスト情報(SPF、DKIMなど)
  • PTR: 逆引き(IP -> ドメイン)

DNSキャッシュの確認

digはローカルシステムのキャッシュを使用せず、直接DNSサーバーに問い合わせるため、DNSの変更を即座に確認するのに役立ちます。ローカルキャッシュを確認するには、`systemd-resolve --statistics`または`nscd -g`(nscdサービス使用時)のようなコマンドを使用できます。

問題解決への活用

ウェブサイトへの接続問題、メール送信問題など、ネットワーク関連の問題が発生した場合、digを使用してDNS設定が正しいか確認できます。特に特定のDNSサーバーを指定して問い合わせることで、ISPのDNSサーバーの問題なのか、それともドメイン自体の問題なのかを把握するのに役立ちます。


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機能的に類似しているか、よく一緒に使われるコマンドです。


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