Gitのインストール
Gitを使用するには、まずシステムにGitをインストールする必要があります。以下に、主要なOSごとのインストール方法を示します。
LinuxへのGitインストール
ほとんどのLinuxディストリビューションでは、パッケージマネージャーを通じてGitをインストールできます。すでにインストールされている場合も多いです。
Debian/UbuntuでのGitインストール
sudo apt update
sudo apt install git
APTパッケージマネージャーを使用してGitをインストールします。
Fedora/CentOS/RHELでのGitインストール
sudo yum install git # CentOS/RHEL 7以下
sudo dnf install git # Fedora/CentOS/RHEL 8以上
YUMまたはDNFパッケージマネージャーを使用してGitをインストールします。
Gitの設定(初回のみ)
Gitをインストールした後、コミットに使用するユーザー名とメールアドレスを設定する必要があります。この情報は各コミットに記録されます。
ユーザー名の設定
git config --global user.name "Your Name"
Gitコミットに表示されるユーザー名を設定します。
メールアドレスの設定
git config --global user.email "your_email@example.com"
Gitコミットに表示されるメールアドレスを設定します。
設定の確認
git config --list
現在のGit設定を確認します。
Gitの基本概念
Gitを効果的に使用するために知っておくべきいくつかの重要な概念があります。これらの概念は、Gitの仕組みを理解し、作業フローを最適化するのに役立ちます。
Gitの主要な概念
- リポジトリ (Repository): プロジェクトのすべてのファイル、変更履歴、およびメタデータが保存される場所です。ローカルリポジトリとリモートリポジトリに分けられます。
- コミット (Commit): コードの変更のスナップショットをリポジトリに記録する単位です。各コミットは固有のID(ハッシュ)を持ち、以前のコミットとの差分を含みます。
- ブランチ (Branch): 独立した開発の流れを作成するポインターです。新機能の開発やバグ修正時に、メインのコードベースに影響を与えずに作業を行うことができます。
- マージ (Merge): 異なるブランチの変更を一つに統合する作業です。
- ワーキングディレクトリ (Working Directory): 実際のファイルが存在する作業空間です。ファイルを修正する場所です。
- ステージングエリア (Staging Area / Index): ワーキングディレクトリの変更のうち、次のコミットに含める内容を一時的に保存する場所です。`git add`コマンドでファイルをこのエリアに追加します。
主要なGitコマンド
Gitプロジェクトを初期化し、変更を追跡し、共同作業を行うために使用される主要なコマンドです。これらのコマンドを組み合わせて、効率的なバージョン管理を実行しましょう。
1. リポジトリの初期化とクローン
2. 変更の追跡とコミット
3. ブランチの管理とマージ
4. リモートリポジトリとの連携
生成されたコマンド:
コマンドを組み合わせてみてください。
説明:
`git` コマンドを実行します。
これらのオプションを組み合わせて、AIと一緒に仮想的にコマンドを実行してみてください。
使用例
Gitコマンドの実用的な使用例を通じて、バージョン管理のコアとなる流れを理解し、実際に練習してみましょう。
新しいGitリポジトリの作成と初期コミット
mkdir my_new_project
cd my_new_project
git init
echo "# My New Project" > README.md
git add README.md
git commit -m "Initial project setup"
新しいプロジェクトを開始する際に、Gitリポジトリを初期化し、最初の変更をコミットするプロセスです。
リモートリポジトリのクローンと作業開始
git clone https://github.com/octocat/Spoon-Knife.git
cd Spoon-Knife
git status
既存のGitHubリポジトリをローカルにクローンし、クローンしたリポジトリの状態を確認します。
新機能開発のためのブランチ作成と切り替え
git checkout -b feature/add-login
`main`ブランチから`feature/add-login`という新しいブランチを作成し、すぐにそのブランチに切り替えて作業します。
変更の追加、コミット、リモートへのプッシュ
echo "console.log('Login feature added');" >> src/login.js
git add src/login.js
git commit -m "Add login feature base structure"
git push origin feature/add-login
ファイルを修正し、ステージングエリアに追加した後、コミットメッセージを付けてコミットし、リモートリポジトリにその変更をプッシュします。
他のブランチの変更を取得してマージ
git checkout main
git pull origin main # 最新のmainブランチの状態に更新
git merge feature/add-login
git branch -d feature/add-login
git push origin main
`main`ブランチに切り替えた後、`feature/add-login`ブランチの変更を`main`ブランチにマージし、そのブランチを削除します。