概要
ls-tは「ls -t」の短縮形であり、ファイルシステムの項目を更新時間(modification time)を基準に降順(最も最近更新されたファイルが先頭)にソートして表示します。これは、最近作業したファイルを素早く見つけたり、特定のディレクトリの変更履歴を追跡したりするのに役立ちます。ls-t自体はシステムに標準搭載されているコマンドではないため、ユーザーが直接エイリアスを設定する必要があります。
主な機能
- 更新時間基準ソート(最新順)
- 最近変更されたファイルを素早く識別
- lsコマンドの様々なオプションと組み合わせ可能
インストール
ls-tは標準搭載コマンドではないため、ユーザーが直接シェルエイリアス(alias)を設定するか、スクリプトを作成する必要があります。最も一般的な方法は、シェルエイリアスを使用することです。
エイリアス(Alias)設定
bashまたはzshシェルでls-tを使用するには、シェルの設定ファイル(例: ~/.bashrc, ~/.zshrc)に以下の行を追加します。
echo "alias ls-t='ls -t'" >> ~/.bashrc
source ~/.bashrc
エイリアス設定コマンド
説明
上記のコマンドは、`ls-t`というエイリアスを`ls -t`コマンドに紐付けます。`source ~/.bashrc`を実行して変更を即時適用するか、新しいターミナルを開けば有効になります。
使用例
ls-tは「ls -t」と同一に動作し、様々なlsオプションと組み合わせて使用できます。
最も最近変更されたファイルリスト表示
ls-t
現在のディレクトリで最も最近変更されたファイルから順にリスト表示します。
詳細情報と共に時間順に表示
ls-t -l
ファイルのパーミッション、所有者、サイズなどの詳細情報を含めて、時間順にリスト表示します。
人間が読みやすいサイズで詳細情報と共に表示
ls-t -lh
ファイルサイズをKB、MBなどで表示し、可読性を高めて詳細情報と共に時間順にリスト表示します。
古いファイルから時間順に表示
ls-t -r
デフォルトのソート順序(最新順)を逆にし、最も古いファイルからリスト表示します。
隠しファイルを含めて時間順に表示
ls-t -a
ドット(.)で始まる隠しファイルやディレクトリを含めて、時間順にリスト表示します。
ヒントと注意点
ls-t(つまりls -t)を効果的に使用するためのヒントと注意点です。
ソート順序
ls -tはデフォルトで最も最近変更されたファイルからリスト表示します。最も古いファイルから表示するには、`-r`(reverse)オプションを併用してください。
- 最新順(デフォルト): `ls-t`
- 古い順: `ls-t -r`
ディレクトリのソート
ls -tはファイルとディレクトリの両方を更新時間基準でソートします。ディレクトリ自体の更新時間は、内部のファイル変更とは異なる場合があります。
他の時間基準
lsは更新時間の他に、アクセス時間(-u)や作成時間(-U、一部システム)を基準にソートすることも可能です。必要に応じてこれらのオプションを活用してください。
- アクセス時間基準: `ls -tu`
- 作成時間基準(Linux): `ls -l --time=ctime`
エイリアスの管理
エイリアスは現在のシェルセッションにのみ適用されるため、永続的に使用するにはシェルの設定ファイル(例: ~/.bashrc, ~/.zshrc)に追加する必要があります。複数のシェルを使用している場合は、各シェルの設定ファイルに追加してください。