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mkswap: スワップ領域の設定

mkswapコマンドは、指定されたデバイス(パーティション)またはファイルにLinuxスワップ領域を設定します。スワップ領域は、システムメモリが不足した際に使用される仮想メモリ空間であり、システムのパフォーマンスに重要な役割を果たします。このコマンドを実行すると、該当するディスク領域の既存データはすべて失われます。

概要

mkswapは、ディスクパーティションまたはファイルをスワップ領域として初期化し、システムが仮想メモリとして使用できるように準備します。このプロセスはスワップ領域の整合性を保証し、後続のswaponコマンドで有効化できるようにします。スワップ領域を作成する前に、対象のデバイスまたはファイルに重要なデータがないことを必ず確認してください。

主な特徴

  • ディスクパーティションまたはファイルにスワップ領域を作成
  • システムメモリ不足時に仮想メモリとして活用
  • 既存データはすべて削除される
  • swaponコマンドによる有効化が必要

主なオプション

mkswapコマンド使用時にスワップ領域の設定方法を制御する主なオプションです。

スワップ領域の設定

生成されたコマンド:

コマンドを組み合わせてみてください。

説明:

`mkswap` コマンドを実行します。

これらのオプションを組み合わせて、AIと一緒に仮想的にコマンドを実行してみてください。

使用例

mkswapコマンドを使用してスワップ領域を設定する様々なシナリオです。

ディスクパーティションにスワップ領域を作成

mkswap /dev/sdb1

/dev/sdb1パーティションをスワップ領域として初期化します。このパーティションの既存データはすべて削除されます。

不良ブロック検査後にスワップ領域を作成

mkswap -c /dev/sdb2

/dev/sdb2パーティションにスワップ領域を作成する前に、不良ブロックを検査します。

ラベルを指定してスワップ領域を作成

mkswap -L my_swap /dev/sdc1

/dev/sdc1パーティションに'my_swap'というラベルのスワップ領域を作成します。

スワップファイル初期化

mkswap /swapfile

事前に作成された'/swapfile'ファイルをスワップ領域として初期化します。(スワップファイルの作成方法は「ヒントと注意点」セクションを参照)

ヒントと注意点

mkswap使用時にシステムの安定性とデータ損失防止のために、以下の点に注意してください。

主なヒント

  • **データ損失の警告**: mkswapは対象デバイスまたはファイルの全データを消去するため、実行前に必ずバックアップを取るか、空き領域であることを確認してください。
  • **スワップの有効化**: mkswapでスワップ領域を作成した後、`swapon`コマンドを使用して有効化する必要があります。例: `swapon /dev/sdb1` または `swapon /swapfile`
  • **永続的な有効化**: システム再起動後もスワップ領域が自動的に有効化されるようにするには、`/etc/fstab`ファイルに該当するスワップ領域を登録する必要があります。例: `/dev/sdb1 none swap sw 0 0` または `/swapfile none swap sw 0 0`
  • **不良ブロックの検査**: `-c`オプションを使用して、スワップ領域作成前に不良ブロックを検査することをお勧めします。これは特に古いディスクで有用です。

スワップファイルの作成と初期化の全プロセス

sudo dd if=/dev/zero of=/swapfile bs=1M count=2048
sudo chmod 600 /swapfile
sudo mkswap /swapfile
sudo swapon /swapfile

ディスクパーティションの代わりにファイルをスワップ領域として使用するには、まず`dd`コマンドでファイルを作成し、`chmod`で権限を設定した後、`mkswap`を実行する必要があります。以下は2GBのスワップファイルを作成する例です。



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