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rpm: RPMパッケージ管理

RPM (Red Hat Package Manager) は、Red Hat 系 Linux ディストリビューション (RHEL, CentOS, Fedora など) でソフトウェアパッケージのインストール、更新、削除、照会に使用される強力なコマンドラインツールです。`.rpm` 形式のパッケージを効率的に管理できるように設計されています。

概要

rpm は Red Hat 系 Linux システムでソフトウェアパッケージを管理する中心的なツールです。パッケージのインストール、削除、更新、およびシステムにインストールされたパッケージに関する情報のクエリ機能を提供します。低レベルのパッケージ管理ツールであり、依存関係の解決は直接処理する必要がある場合が多いです。

主な機能

  • RPM パッケージのインストールと更新
  • インストール済みパッケージの削除
  • パッケージ情報の照会 (インストール状況、ファイルリスト、メタデータなど)
  • パッケージファイルの整合性検証

主なオプション

`rpm` コマンドは、様々なタスクを実行するために複数のモードとオプションを提供します。主なモードには、インストール (-i)、更新 (-U)、削除 (-e)、クエリ (-q)、検証 (-V) などがあります。

インストール/更新オプション

削除オプション

クエリオプション

生成されたコマンド:

コマンドを組み合わせてみてください。

説明:

`rpm` コマンドを実行します。

これらのオプションを組み合わせて、AIと一緒に仮想的にコマンドを実行してみてください。

使用例

`rpm` コマンドを使用してパッケージを管理する様々なシナリオを示します。

RPM パッケージのインストール

sudo rpm -ivh mypackage-1.0.0-1.x86_64.rpm

ローカルの `.rpm` ファイルをインストールします。依存関係の問題が発生する可能性があります。

RPM パッケージの更新またはインストール

sudo rpm -Uvh mypackage-1.0.1-1.x86_64.rpm

パッケージが既にインストールされている場合は更新し、インストールされていない場合は新規にインストールします。

インストール済みパッケージの削除

sudo rpm -e mypackage

指定された名前のパッケージをシステムから削除します。

全てのインストール済みパッケージリストの表示

rpm -qa | less

システムにインストールされている全ての RPM パッケージの名前とバージョンを一覧表示します。

特定のパッケージ情報の照会

rpm -qi httpd

インストールされている 'httpd' パッケージの詳細情報を確認します。

特定のパッケージのファイルリストの表示

rpm -ql httpd

インストールされている 'httpd' パッケージに含まれる全てのファイルのパスを一覧表示します。

特定のファイルが属するパッケージの検索

rpm -qf /etc/passwd

`/etc/passwd` ファイルがどの RPM パッケージによってインストールされたかを確認します。

ヒント & 注意事項

`rpm` は強力ですが、低レベルのパッケージ管理ツールであるため、依存関係の管理が必要な場合は `yum` または `dnf` のような上位ツールを使用することが一般的に推奨されます。

上位ツールの使用推奨

  • YUM/DNF の活用: `rpm` は依存関係の問題を自動的に解決しません。複雑な依存関係を持つパッケージをインストールまたは更新する際は、`yum` (旧バージョン) または `dnf` (最新バージョン) のようなパッケージマネージャーを使用する方が、はるかに便利で安全です。これらは `rpm` を基盤として動作し、依存関係解決機能を提供します。

依存関係の問題

  • 手動解決: `rpm -i` または `rpm -U` を使用する際に、必要なライブラリや他のパッケージがインストールされていないとエラーが発生します。この場合、必要な依存関係パッケージを先に手動でインストールする必要があります。

強制オプションの使用に関する注意

  • --force / --nodeps: `--force` や `--nodeps` のようなオプションは、システムの安定性を損なう可能性があるため、特別な場合を除いて使用を避けるのが良いでしょう。システムに予測不可能な問題を引き起こす可能性があります。

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