概要
systemd-networkdは、ネットワークインターフェイスを構成・管理するsystemdのコアコンポーネントです。設定ファイルベースで動作し、複雑なネットワーク環境を一貫性があり予測可能な方法で管理するのに役立ちます。
主な特徴
- 宣言的な設定: `.network`ファイルでネットワーク構成を定義
- 多様なインターフェイスをサポート: イーサネット、Wi-Fi、ブリッジ、ボンディング、VLANなど
- DHCPクライアント/サーバー機能内蔵
- 静的IPアドレスおよびルーティング設定をサポート
- systemdサービスとの緊密な統合
主なオプション
systemd-networkdは主にsystemctlを通じてサービスとして管理されますが、直接実行する際に使用できるいくつかのオプションがあります。
一般オプション
生成されたコマンド:
コマンドを組み合わせてみてください。
説明：
`systemd-networkd` コマンドを実行します。
これらのオプションを組み合わせて、AIと一緒に仮想的にコマンドを実行してみてください。
使用例
systemd-networkdは主にsystemctlコマンドを通じてサービスとして管理されます。以下に一般的な使用例を示します。
systemd-networkdサービスの有効化と開始
sudo systemctl enable systemd-networkd.service
sudo systemctl start systemd-networkd.serviceシステム起動時に自動的に開始されるように有効化し、すぐにサービスを開始します。
systemd-networkdサービスのステータス確認
sudo systemctl status systemd-networkd.servicesystemd-networkdサービスの現在のステータスを確認します。
ネットワーク設定変更後のリロード
sudo systemctl reload systemd-networkd.service`.network`ファイルの変更後、サービスを再起動せずに設定を再読み込みします。
networkctlを使用したネットワークステータス確認
networkctl statusnetworkctlは、systemd-networkdが管理するネットワークインターフェイスのステータスを表示するユーティリティです。
設定ファイルの有効性検証
sudo systemd-networkd --test新しい`.network`ファイルを適用する前に、構文エラーなどを確認します。
ヒントと注意点
systemd-networkdを効果的に使用するためのヒントと注意点です。
設定ファイルパス
systemd-networkdは、次のパスから`.network`ファイルを読み込みます。数値が小さいディレクトリのファイルが優先されます。
- /etc/systemd/network/: ユーザー定義設定（最も高い優先度）
- /run/systemd/network/: 実行時生成設定（例：DHCPクライアント）
- /usr/lib/systemd/network/: ディストリビューションデフォルト設定（最も低い優先度）
他のネットワークマネージャーとの競合
NetworkManagerやnetplanなどの他のネットワークマネージャーとsystemd-networkdを同時に有効にすると、競合が発生する可能性があります。一般的に、システムには1つのネットワークマネージャーのみを有効にすることをお勧めします。
- NetworkManagerとの同時使用は避ける
- 必要に応じて他のネットワークマネージャーを無効にする（例：`sudo systemctl disable NetworkManager.service`）
デバッグとログの確認
問題が発生した場合、`journalctl`を使用してsystemd-networkdのログを確認することが重要です。
- `journalctl -u systemd-networkd.service`でサービスログを確認
- `journalctl -u systemd-networkd.service -f`でリアルタイムログを確認
- 詳細ログのために`--debug`オプションを使用するか、`/etc/systemd/systemd-networkd.conf`で`LogLevel=debug`を設定