概要
tmux-select-windowは、tmuxユーザーが複数のウィンドウ間を迅速かつ効率的に移動できるように設計されています。このツールは通常キーバインディングに接続されており、特定のキーの組み合わせを押すと現在のセッションのすべてのウィンドウリストが表示され、ユーザーは名前を検索したりスクロールしたりして目的のウィンドウを選択できます。
主な特徴
- 対話的なウィンドウリスト表示
- fzfのようなファジーファインダーによる高速検索とフィルタリング
- キーバインディングによる即時ウィンドウ切り替え
- tmuxワークフローの効率向上
インストール
tmux-select-windowはデフォルトのLinuxコマンドには含まれておらず、主にtmuxプラグインマネージャー(tpm)を通じてインストールされます。fzfがインストールされている必要があります。
fzfのインストール(必須)
tmux-select-windowは、ほとんどの場合fzfを使用して対話的な選択機能を提供します。まずfzfをインストールする必要があります。
Debian/Ubuntu
sudo apt update && sudo apt install fzf
Fedora/CentOS
sudo dnf install fzf
Arch Linux
sudo pacman -S fzf
tmux-select-windowのインストール(tpm使用)
tmuxプラグインマネージャー(tpm)を使用して簡単にインストールできます。まだtpmがインストールされていない場合は、まずtpmをインストールする必要があります。
tpmのインストール手順
- 1. `.tmux.conf`ファイルに次の行を追加します: `set -g @plugin 'tmux-plugins/tmux-select-window'`
- 2. `tmux`を再起動するか、`source ~/.tmux.conf`コマンドで設定を再ロードします。
- 3. `prefix + I`(大文字のi)を押してプラグインをインストールします。(prefixはデフォルトで`Ctrl+b`です。)
使用例
tmux-select-windowは、主にtmux設定ファイル(.tmux.conf)にキーバインディングとして追加して使用します。
基本的なキーバインディング設定
`.tmux.conf`ファイルに次の行を追加して、`prefix + w`キーでウィンドウ選択機能を有効にできます。(プラグインインストール後に自動的にバインディングされる場合もあります。)
.tmux.conf設定
bind-key w run-shell "~/.tmux/plugins/tmux-select-window/scripts/select_window.sh"
この設定は、`prefix + w`を押したときに`tmux-select-window`スクリプトを実行するようにします。実際のスクリプトパスはtpmのインストールパスによって異なる場合があります。
使用方法
tmuxセッション内で設定されたキーバインディング(例: `Ctrl+b`を押してから`w`)を押すと、現在のセッションのすべてのウィンドウリストがfzfインターフェースと共に表示されます。ここで目的のウィンドウ名を入力してフィルタリングするか、矢印キーで移動して`Enter`を押してそのウィンドウに切り替えることができます。
ヒントと注意点
tmux-select-windowをより効果的に使用するためのヒントと注意点です。
fzfのカスタマイズ
fzfの環境変数(例: `FZF_DEFAULT_OPTS`)を設定することで、tmux-select-windowのインターフェースを変更できます。例えば、カラースキームやレイアウトを調整できます。
- 例: `export FZF_DEFAULT_OPTS="--layout=reverse --info=inline --height=40%"`
キーバインディングの競合
既存のtmuxキーバインディングと競合しないように注意してください。`tmux list-keys`コマンドで現在バインディングされているキーのリストを確認できます。
スクリプトパスの確認
tpmを使用せずに手動でインストールした場合は、`.tmux.conf`で`run-shell`コマンドに指定するスクリプトパスが正確であることを確認する必要があります。通常、`~/.tmux/plugins/tmux-select-window/scripts/select_window.sh`パスに配置されます。