ホーム > ネットワーク管理 > traceroute

traceroute: ネットワークパスのトレース

tracerouteコマンドは、IPネットワークを介してパケットが宛先に到達するまでに経由するルーター(ホップ)のパスをトレースし、各ホップまでの遅延時間を測定します。ネットワークの問題診断やパス分析に役立ちます。

概要

tracerouteは、ICMPまたはUDPパケットを使用して、送信元から宛先までのネットワークパスを視覚的に表示します。各ホップ(ルーター)のIPアドレスと応答時間を表示し、ネットワーク遅延やパスの問題を特定するのに役立ちます。

主な特徴

  • ネットワークパスの各ホップ(ルーター)の識別
  • 各ホップまでのパケット往復時間(RTT)の測定
  • ネットワークのボトルネックまたは切断箇所の特定
  • ICMP、UDP、TCPなど多様なプロトコルのサポート

主なオプション

基本動作とプロトコル

制限とクエリ

生成されたコマンド:

コマンドを組み合わせてみてください。

説明:

`traceroute` コマンドを実行します。

これらのオプションを組み合わせて、AIと一緒に仮想的にコマンドを実行してみてください。

使用例

tracerouteコマンドの様々な使用例です。

基本パスのトレース

traceroute google.com

google.comまでのネットワークパスをトレースします。

ICMPプローブの使用

traceroute -I google.com

UDPの代わりにICMPプローブを使用してパスをトレースします。

ホスト名検索なしでIPアドレスでトレース

traceroute -n 8.8.8.8

IPアドレスのみを表示し、ホスト名検索をスキップして結果を迅速に確認します。

最大ホップ数の指定

traceroute -m 15 google.com

最大15ホップまでトレースするように制限します。

TCPポート80でトレース

sudo traceroute -T -p 80 example.com

TCP SYNパケットを使用して宛先のポート80までのパスをトレースします。ファイアウォールの背後にあるWebサーバーのパス確認に役立ちます。

インストール

tracerouteはほとんどのLinuxディストリビューションにデフォルトで含まれていますが、一部の最小インストール環境では別途インストールが必要な場合があります。

Debian/Ubuntu

sudo apt update && sudo apt install traceroute

aptパッケージマネージャーを使用してtracerouteをインストールします。

CentOS/RHEL/Fedora

sudo yum install traceroute
# または
sudo dnf install traceroute

yumまたはdnfパッケージマネージャーを使用してtracerouteをインストールします。

ヒントと注意点

traceroute使用時の役立つヒントと注意点です。

ファイアウォールと'*'表示

一部のルーターやファイアウォールは、ICMPまたはUDPトラフィックをブロックする場合があります。この場合、該当するホップで応答がないと'*'と表示されることがあります。`-I` (ICMP) または `-T` (TCP) オプションを使用して、別のプロトコルで試すことができます。

  • '* * *'表示は、該当するホップで応答がないことを意味します。
  • ファイアウォール設定によりパケットがブロックされる可能性があります。
  • 他のプロトコル(ICMP、TCP)で試して問題を診断してください。

権限の問題

一部のシステムではraw socketを使用するため、tracerouteの実行にroot権限(sudo)が必要な場合があります。

  • 権限エラーが発生した場合は、`sudo`を使用して実行してみてください。

IPv6パスのトレース

IPv6ネットワークのパスをトレースするには、`traceroute6`コマンドを使用するか、`traceroute -6`オプションを使用します。

  • `traceroute6 google.com`
  • `traceroute -6 google.com`

同じカテゴリのコマンド