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xargs: 標準入力からコマンドラインを構築して実行

xargsコマンドは、標準入力(stdin)から読み込んだ項目を使用して、他のコマンドの引数リストを構築して実行します。これは、パイプ(|)で渡された複数行の入力を単一コマンドの引数に変換したり、一度に処理できる引数の数を制限したりするなど、複雑なタスクを自動化するのに非常に役立ちます。

概要

xargsは標準入力からデータを読み込み、それをスペースまたは改行で区切られた引数として解釈し、指定されたコマンドの引数として渡して実行します。これは特にfindコマンドと組み合わせて使用される場合に強力な相乗効果を発揮し、ファイルリストに対する一括処理を実行する際によく使用されます。

主な機能

  • 標準入力データをコマンド引数に変換
  • コマンド実行時の引数数制限
  • 並列処理サポート
  • 特殊文字を含むファイル名を安全に処理

主なオプション

xargsコマンドの主なオプションは、入力処理方法、コマンド実行制御、および出力形式などを設定するために使用されます。

入力処理

実行制御

生成されたコマンド:

コマンドを組み合わせてみてください。

説明:

`xargs` コマンドを実行します。

これらのオプションを組み合わせて、AIと一緒に仮想的にコマンドを実行してみてください。

使用例

xargsは様々なシナリオで柔軟に活用できます。以下にいくつかの一般的な使用例を示します。

基本使用法:複数ファイルの削除

echo "file1.txt file2.txt" | xargs rm

標準入力で受け取ったファイル名をrmコマンドの引数として渡して削除します。

findと組み合わせて安全にファイル削除

find . -name "*.bak" -print0 | xargs -0 rm

find -print0とxargs -0を使用して、ファイル名にスペースや特殊文字が含まれていても安全にファイルを削除します。

各ファイルに対してコマンド実行(置換文字列)

find . -name "*.log" | xargs -I {} mv {} {}.old

findで見つかった各.logファイルに対してmvコマンドを実行し、拡張子を.oldに変更します。

並列で複数のホストにSSH接続

cat hostnames.txt | xargs -P 5 -I {} ssh {} "uptime"

hostnames.txtファイルにある各ホストに対して、同時に5つのSSH接続を試みてuptimeを確認します。

実行前確認プロンプト

ls *.tmp | xargs -p rm

現在のディレクトリのすべての.tmpファイルを削除する前に、各ファイルについて削除するかどうかを確認します。

ヒントと注意点

xargsを効果的に使用するためのヒントと注意すべき点です。

安全なファイル名処理

ファイル名にスペース、タブ、改行、引用符などの特殊文字が含まれる可能性があるため、findコマンドと組み合わせて使用する際は必ず「find ... -print0 | xargs -0 ...」の組み合わせを使用してください。これはヌル(null)文字で項目を区切ることで、これらの問題を防止します。

  • 常に「find -print0」と「xargs -0」を一緒に使用
  • デフォルトではスペースで区切られるため、ファイル名にスペースがあると問題が発生する可能性あり

危険なコマンド実行時の注意

rm、mv、chownなど、システムに変更を加えるコマンドとxargsを一緒に使用する際は非常に慎重である必要があります。「-p」オプションを使用して各実行前に確認するか、「-t」オプションで実行されるコマンドを事前に確認することをお勧めします。

  • 「-p」(prompt)オプションで実行前に確認
  • 「-t」(trace)オプションで実行されるコマンドを確認
  • まず「echo」などでテストして、意図した通りに動作するか確認

xargs vs forループ

簡単なタスクにはシェルのforループがより直感的である場合がありますが、処理するファイル/項目の数が非常に多い場合、並列処理が必要な場合、またはコマンドライン長制限を超える場合には、xargsがより効率的で強力な代替手段となります。

  • 大量のファイル処理:「xargs」はメモリ効率が良い
  • 並列処理:「xargs -P」
  • コマンドライン長制限:「xargs」が自動的に分割処理

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